ジジイの独り言 雲と気温の関係はどうなのか

先日、ブックオフで『「地球寒冷化」人類の危機(丸山茂徳)』を見かけたので買ってきた。

著者自身は、「私はIPCC地球温暖化説の懐疑派(他人の研究の批判ばかりする人?)ではない」というが、地球温暖化説に反対をしていて、そのうえで「まもなく地球は寒冷化する」と主張している先生である。

彼の主張は、デンマークの宇宙物理学者 スベンスマルクが提案した「宇宙が地球の気候を支配する」という理論、いわゆるスベンスマルク効果を発展させたものだと言う。

スペンスマルク効果とは、太陽系外からやってきた宇宙線が地球大気で雲の核の形成を促しているという仮説によるもので「太陽活動の不活発で太陽の磁場が弱いと宇宙線に対する遮蔽が弱まり、よりたくさんの宇宙線が地上に降り注ぐ。その結果、雲の形成が進み、できた雲が太陽光を反射して気温が下がる」というものだ。

丸山氏は過去の長期間のデータと照らし合わせてこれが正しいことが確認できたといい、これから地球は破局的な寒冷化を迎えるという。

しかし、どちらかと言えば宇宙線のエネルギーにそれほどの強度があるのかや、最近の実測データ等から見て懐疑的~否定的な結論の方が多いようである。(なお、本記述は総て私の浅学な想像であり正確ではないことはあらかじめお断りしておく。興味のある人は、もっと深く勉強されたい。)

 

で、ど素人の私としては「雲」と「気温」の関係、「雲」と「アルベドの関係について考えて見た。

 

1.雲・アルベド温室効果には関係ない

シュテファン・ボルツマンの法則によって、地球の温度は、「大気(いわゆる温室効果ガスではない)」が存在しないとき、(ただし地球のアルベド(反射率)は大気が存在している時と同じ0.3として)255K(マイナス18℃と計算できて、おそらくそれを疑う科学者は少ないと思う。なお、マイナス18℃はあくまで計算上の理論値であって、実際の地球の温度とは違うものである。実質的な地球の温度(平均気温は)288K(約15℃)であって、地球の地表面や海面などの平均温度もその程度であろう。

地球温暖化の原因は地球温暖化である。しかし、大気の保有熱量は非常に少ない。だから気温はいつも激しく上下しており地球温暖化の原因にはならない。実質の地球温暖化地表面や海表面の温度が上昇することをいうのだと思う

 

で、何が言いたいかというと光も運動のエネルギーをもつ。

シュテファン・ボルツマンの法則で言う地球温度は、大気が存在しないとした場合であって、太陽定数1370w/m2からアルベドを引いた分エネルギーで計算すればいい。

 

しかし、実際には大気は存在するんだからアルベド分の運動エネルギーは直接大気に吸収されるので、太陽定数1370w/m2で計算しなくてはいけない。

だから、地球規模でみれば、対流圏内に雲があろうとなかろうと、地球が太陽から受け取る全エネルギーは同じではないか?と思う。

 

ただ、全休凍結も何度かは経験しているようではあるし、スベンスマルク効果やあるいは日傘効果のような局地的な気象現象などをすべて非難するものではないし。そういう意表意表を突くようなメカニズムもあるかも知れないとは思う。